※保健室

8

昨日、荻野先輩と一緒に居る所を見ていた人物が話しかけてきた。


「ごきげんよう、神崎さんは荻野様とお知り合いでしたのね!」


話しかけてきたのは林優美。

何度か御挨拶程度の会話はしたことがあるが、それ以上はない。

ただ、今回ばかりは様子が違っているようで…


「神崎さんのお父様のご職業は…何をなさっていらっしゃるのかしら?何方どなたにお聞きしても、ご存知ないと、返答されましたのよ…」


「うちの父はマスコミ関係ですので…」


「雇われ人ですの?お役職にはついていらっしゃるのかしら?」


品定めするかの様に上から目線で、私を見下している。


「もしかして、神崎さんは中学の頃、その辺の公立中学校に通われてましたの?」


典型的なお嬢様なんだろうか…マニュアルしか教わって来なかったのだろう。

ある意味可愛そうではあるけれど、私を見くだすだけならまだしも、父の仕事まで…


ありえない。


何でこんな事…

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