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「どうしたんですの?わたくしがお聞きしているのに、何も返せないんですか?まさか、神崎さん……わたくし達とはお育ちが違うのかしら?ねぇ、皆さん!」


わざと声を大きくし、周りにわかるように言うので、何事かと皆の視線を集めてしまったうえに、丁度担任の先生が教室に入ってきた。


「どうしたんだ、皆席につきなさい」


私の近くに集まって来ていたお嬢様達は、そそくさと席に着いたが、私はそのまま立ったまま、座れなかった。


「どうした、神崎?席に着きなさい」


「すみません、気分がすぐれないので保健室へ行かせてください」


「顔色が悪いな、気をつけて行けよ?」


イライラの矛先をどこに向けて良いのかわからず、逃げるように教室からでて、廊下の端を歩きながら、保健室へと向かった。

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