第57話   マナエ

カゲハが「おはよう」と挨拶をすると、チナツが「何で、お母さんが此処に居るの?」と朝になり飛び起きた。

小さなマナエが「うわああああん」と泣き始めたので、カゲハが「あぁ、よしよし。最近どうしてるのかなって気になって来てみたのよ」とマナエを抱っこしてあやしていた。

チナツが「そうなの?大変ね?それは、ありがとう」と返事を真顔で返した。

ユウイチが「初めまして。お母さん。チナツの旦那のユウイチです。よろしくお願いします」とカゲハとチナツは1階に降りて行った。

カゲハが「やっぱりかっこいいわね?うちの旦那はもう、年寄りよ。ありがとう。お茶頂きます」と言ってユウイチの事を褒めていた。

チナツは「いやいや、私と旦那で協力し合って家事分担して居るけど、私が居ない間しっかりやってくれているのよ。本当に助かっているわ」とユウイチを見て誇らしく想って居た。

カゲハはソファに座り、お茶を飲んでいた。

カゲハが「そういえば、私の居ない間お父さんは何をして居るのかしら?」と不思議そうに話しをして居た。

カゲハがリョウタに電話を掛けると「はい、もしもし」と電話に出ると、カゲハが「今何をして居るの?」とリョウタに尋ねた。

リョウタが「さっきまで仕事の書類を整理して終わったから、さっきまでネガならテレビを観て居るよ。一人は気楽で良いな」と話し掛けた。

カゲハが「何?のんきな事を言っているのよ?リョウタさん、家に一人で居るのだからきちんと鍵を閉めておいてね」と電話で注意をした。

リョウタが「うん、分かった。鍵閉めておくな」と玄関前の鍵をガチャンと閉めた。

カゲハが電話を切るとチナツが「お父さん、何だって?」と聞き返した。

カゲハが「それがね、一人が気楽で良いとか言って、寝ながらテレビを観ていてろくに鍵も閉めてないのよ。のんきよね?人の気も知らないで」と呆れた顔をして話をした。

チナツが「お父さん、ああ見えて最近のんきだからな」とカゲハにリョウタの話をした。

カゲハが「まぁ、そういうのんきなところもあるから、私はお父さんを好きになったんだけどね」とリョウタの事を笑顔で話していた。

チナツがマナエの鳴き声におむつを取り替えたり、ミルクを与えたりしながらもマナエの機嫌を取っていた。

その内マナエは「ママ・・・」とチナツを呼んだまま眠りに就いた。

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