第47話   ヤスユキ

ピンポンとチャイムが鳴って、ヤスユキの家にやって来たトモヒロは「今、大丈夫ですか?」と玄関から声を掛けた。

ヤスユキが「はい、大丈夫です。今日は、どんな御用ですか?」とトモヒロに尋ねた。

トモヒロは「今日は、ヤスユキ様の日頃のご様子は如何かなと思いまして、伺いました」と玄関から顔を出した。

ヤスユキは「ええ。最近の生活は、いつもと変わりませんが・・・」とトモヒロに話しかけた。

トモヒロは「そうですか?何処か出掛けて、また新しい出会いを探しませんか?」とヤスユキに声を掛けた。

トモヒロは「出会いはここから」と言うチラシを持ってヤスユキに会いに来たのだ。

そのチラシには最近できた「出会いパーク」と言う文字がチラッと見えて、そこには「訳アリの男女が出会う場所」とだけ書いて有った。

笑顔でトモヒロが「こちらに出掛けてみては如何ですか?家に居ても気持ちが塞がるだけですよ」とヤスユキに声を掛けた。

ヤスユキが「はい、ありがとうございます。こちらに行くかどうかは良く考えてみますね」と素直にトモヒロの返事に答えた。

そうして日にちは過ぎて行き、ヤスユキは気分転換も兼ねて、出会いパークと言う場所に顔を出してみた。

そこには独り身の男女がたくさん来ていて、ワイワイして居て、入れ違いで人を変えて、気に入った人と話すイベントが初めてなヤスユキは緊張をして居た。

そこにはある女性のホノカと言う女性から「あの、初めまして。私はホノカと申します」とヤスユキに声を掛けた。

ヤスユキは「私は、ヤスユキです。私は奥さんと別れて、また別の人と結ばれて、今は独り身なんですよ」とホノカに返事を返していた。

ホノカが「そうなんですか?それはお寂しいですね?私も旦那と別れて毎日一人で寂しかったんですよ」とヤスユキに声を掛けた。

ヤスユキが「ホノカさんか。今日出会いパークに足を運んでみて良かった」とホッとした顔をして安堵していた。

ホノカが「相手が居たら、それ以上、もう何もいらないです」とヤスユキに返事をして居た。

ヤスユキも「そうですよね?私もホノカさんの気持ちが何か良く分かります」と共感できたのかヤスユキは、ホノカと手を繋いでいた。

そんなヤスユキは、ホノカと再婚をして何時までも幸せに暮らした。

ヤスユキから手紙があり、「ヤスユキとホノカは、この旅再婚することとなりました。ありがとうございました」と書いて有って、画鋲でコルクボードにトモヒロは留めた。

トモヒロは家に帰ると「疲れた」と言った様子で、テーブルの椅子に座り、ビールを飲んでおかずを食べた。

ミカゲが「お帰り、お父さん」とトモヒロを出迎えて、トモヒロは「ただいま。ミカゲ」とミカゲに挨拶をした。

そうして夜は更けて行った。

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