第46話   内部心理課

トモヒロは自転車に乗って坂を上って行くとまた、下り坂が有り、システナリア社に向かって居た。

トモヒロの内部心理科はビルの2階にあり、1階はカラオケ店になって居た。

防音対策がされているのかカラオケ店から音が響かないようになっていた。

トモヒロは階段を上り、システナリア社が顔を出していた。

社長が「システナリア社の内部心理科は、此方です。どうぞ」と案内されて、トモヒロは内部心理科の中に入って行った。

トモヒロは「この内部心理科は、今では社長さんは何代目になりますか?」と社長に尋ねた。

社長が「私で4代目です。ここでは、サナギさんの遠い親戚と言う事で内部心理科のお仕事内容は、もう、お分かりでしょうか?」と声を掛けた。

トモヒロが「はい、大体の内部心理科のお仕事内容は、理解して居ると思います」と社長に返事を返した。

社長がトモヒロに「では、本日のお仕事頑張って下さい」と内部心理科のドアを開けて、暫く使われていないのかごみが散乱してゴキブリが居たので、ゴキブリに殺虫剤を掛けて掃除機を掛けた。

その上で、部屋の消臭剤を買って来たので、掃除機で綺麗にした後、レモンの消臭剤を置いた。

トモヒロは書斎に飾られたサナギの写真を見て、「この人がサナギさんか。想像して居た人よりも優しい人だな」とサナギの肖像画に目をやって居た。

その時に丁度、プルルルと電話の音が鳴って電話に出た。

トモヒロは「はい、初めまして。私は内部心理科で新しく務めることとなりました。トモヒロと申します」と電話口で緊張をして居た。

電話の相手はヤスユキで「ちょっと話がありまして、私の奥さんのユキエが家をよく出るんですが、何処に行っているのか聞いても答えてくれないので、そこでユキエの事を調べて貰えませんか?」と電話を受けた。

トモヒロは「分かりました。こちらで探偵に調べて貰うように頼みますので、宜しくお願いします」と発言し、電話を切った。

トモヒロが探偵に電話をして「あの、すみません。ヤスユキさんの奥さんの事で毎日何処へ行っているか分からないとのことで調べて頂けないかと言う依頼でして、お調べ頂けないでしょうか?」と探偵に頼んだ。

探偵が「わかりました。少しお時間いただきますが、調べてみます」と話をして電話を切った後、コーヒーを入れて飲んでいた。

しばらくして、電話が鳴り「はい、こちら内部心理科です」と伝えると、探偵から「すみません。私共、奥様の事を調べましたところ風俗に行って働いて、ホストのスナックのジロウでお酒を飲んで騒いでいる写真を撮ることが出来ました」と電話があった。

夫のヤスユキに電話をかけて、「あの、奥様の事で探偵さんに頼んだところ、奥様の写真を撮ることが出来ましたので、電話をいたしました」とトモヒロが電話をして、ヤスユキが「それでは、私もそちらに向かいます」と電話をすぐに切った。

ヤスユキが「え?これ、まさか私の奥さんのユキエじゃないですか?」と驚きを隠せなかった。

トモヒロが「そうですね。この調子で行くとしばらくはこの生活は終わらないかと思われますね?」とヤスユキにユキエの話をした。

ヤスユキが「分かりました。奥さんと話をして別れます。本日はお手数をお掛けし、私の為にありがとうございました」とユキエの写真を見て意気消沈して、その場を後にした。

ヤスユキは、その後「ユキエ、私と別れてくれないか?」とヤスユキが名前を書き印鑑を押して、離婚届けをテーブルの上に置いた。

ユキエは「何で?もしかして私が風俗行って働いて、その後、ホストのスナックのジロウでお酒を飲んでいることを知っていたの?」と納得いかない様子で居た。

ヤスユキが「私が、内部心理科のトモヒロさんに頼んで探偵さんにユキエの事を調べたらそういう事が分かった以上、一緒には居られない」とキッパリと別れる理由を伝えた。

ユキエは「分かったわ。あなたの事まで考えられないから別れましょう」と離婚届に名前を書いてハンコを押した。

ヤスユキは、その後、離婚届けを役場に持って行った。

その後ヤスユキは、トモヒロに「無事、ユキエと別れることが出来ました。ありがとうございました」と言う電話があり、トモヒロは「お役に立てて何よりです。ありがとうございました」とヤスユキの役に立てた事が何よりもすごく嬉しかった。

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