第36話    あなた

チサが「ヤヨイ。ハナの事をよろしく」とバックを用意し、首に掛けた。

ヤヨイを見て、ハナが「私のバックは、お姉ちゃんより小さいよ。何で?」とわがままを言い出した。

チサが「それはね。ヤヨイがお姉ちゃんだから、ハナに何か有ったら大変だから」とハナに言い聞かせた。

ヤヨイが「うん、分かった。ハナに何か有ったら私が守るよ」とチサに返事を返した。

ヤヨイがハナに「学校へ行こう」と声を掛けて、ヤヨイは、ハナの手を握り返した。

チサが「良い?学校は遊ぶところじゃないのよ。ちゃんと勉強をして来なさい」と顔の前で指を立ててハナとヤヨイに話しかけた。

ハナとヤヨイは「行ってきます」と声を掛けて家を出て行った。

ハナとヤヨイは暫くすると、「あ、学校だ」と話をして、お互いに顔を見合わせて急いで走って行った。

ハナは「学校の教室こっちだから、またね。お姉ちゃん」と話をして、ヤヨイとハナは各自教室に向かった。

ハナは二年生で、勉強が苦手で、「はー、勉強するなら外で虫を取って遊びたいな」といつも上の空で右から左へと授業の内容が流れて行ってしまう。

いつの間にかハナは寝ていて、気持ち良さそうにして居ると先生から「ハナさん。そんな授業中に寝て居る何て、今度お姉さんに言い付けますよ」と注意が飛んだ。

クラスの皆から注目されて、ハナは「むにゃ、何でそんなに怒っているの?」と寝言のように話をして、また眠ってしまった。

先生がヤヨイの教室に来て「ヤヨイさん。ハナさんはずっと授業中に居眠りばかりしていて困っています」とハナの事でヤヨイに注意が及んだ。

ヤヨイが「すみません。至らぬ妹で、今度からきちんと言い聞かせますから」と先生に返事を返した。

先生が最後に「ハナさんがまた眠って居たら、今度は学校を退学させますから」ときつくヤヨイにハナの事で苛立ちを覚えていた。

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