第37話 危機
ヤヨイが「ハナ。あれから授業も聞かないで寝て居たの?」と尋ねた。
ハナが「うん。授業が退屈だし」と返事を返した。
ヤヨイが「さっき、先生から声を掛けられて、ずっと寝て居たら今度は学校を退学させるってさ」と他人行儀に話をして居た。
ハナは「そう。別に良いよ」と少し無表情で話し掛けた。
ヤヨイは「そうなの。学校へは行きたくないのね?」とハナを見て呆れていた。
ハナは「うん」とヤヨイの返事に素直に答えた。
ヤヨイは「もう知らない」と言った後、家へと足早に去って行ってしまった。
ハナは「何で私を置いて行くの?」と泣きそうな顔でヤヨイを見ていた。
ハナは、それから一人で家へと歩いて帰って行った。
ヤヨイがチサに「ハナッたらね?学校で寝ていて、授業も上の空じゃこのままだと学校を退学させるって先生がおっしゃるのに、ハナッたらノンキに寝ているのよ」とハナの事で呆れて話をして居た。
チサが「仕方ないわ。あの子、ハナには甘やかして育てて来たから今になって苦労をして居るのよ」と少し寂しそうな顔をして居た。
チサが「ハナ。こっち来なさい。あなたの人生だから責めたりはしないけど、学校はきちんと卒業をして欲しいの。良いわね?」と話し掛けた。
ハナが「お母さん。私の為に心配をしてくれてありがとう」とチサにお礼を言った。
チサが「その代わり、家の手伝いをして欲しいの」とハナに提案をした。
ハナは「うん。分かった。私、学校を辞めても家の手伝いは頑張ってするよ」と涙を目に浮かべていた。
チサは、ハナの頭を優しく撫でていた。
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