《第11話》新空港時代の幕開けと突然の転機

待望の新空港開港と駅の開業、枝線開通で新しい時代を見る時がやって来た。

札幌と新千歳空港を結ぶ快速列車の愛称も新しくなり、小樽と札幌を結ぶ快速列車に新千歳空港直通列車を新たに設定したり、新千歳空港と旭川を結ぶ特急列車を新たに設定したり、昭和ゆとり穏健派ツネオの目論みが、また一つ達成したのだった。

しかし、これは空港連絡バスとの次なる競合の始まりでもあった。

航空機との接続利用の大半は、バスの方が最もシェアを占めているからである。

更に、昭和のゆとり穏健派ツネオは石北本線や池北線の再生に挑むべく、新型普通気動車キハ150を導入し、軌道強化と最高速度向上も進めた。

引き換えに、既存のキハ54形500番台普通気動車は富良野線や室蘭本線に移籍し、日高本線や石勝線との共通運用に就いた。

そして翌年の初夏、自民党政権が窮地に立たされたと公明党から連絡が来て、昭和ゆとり穏健派ツネオは急遽国会に戻らざるを得なくなった。

公明党の本部に到着した昭和ゆとり穏健派ツネオは、党員達から信じられない話を耳にした。

それは、自民党と首相に対する不満や党内での裏切りと離党者が続発し、日本共産党を除く各党から提出された不信任決議案が可決したという、信じられない出来事であった。

昭和ゆとり穏健派ツネオは、離党者の今後の経過を見て、今後どの様に関わるべきか、組織間で長時間に及ぶミーティングに入ったのだった。

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