《第1話》日本滅亡、そしてタイムリープへ
2025年(中華民国暦114年)7月5日4時18分、群馬県南部を震源とする最大震度7、マグニチュード9.9の地震が日本中を襲った。
しかし、それでも日本の公共放送は臨時ニュースも緊急警報放送もせず、L字型スクロールテロップも無く通常放送を続けていた。
そして、日本列島全土に超大型地殻津波が6時2分に到達するという緊急警告予告が出されたが、これは他国にいる人を含む全ての日本人と在日する外国人の全員を犠牲にするモノであり、避難しても逃げ場は無く身を切るしか無かった。
しかも、同年6月12日未明から続く朝鮮半島地震の影響と翌日の朝に大噴火した白頭山の影響も兼ねていた事から、火山灰も日本に拡散されていて屋外に出られず、日々が流れる毎に建物も徐々に崩れ、全人類はクラッシュダウンの餌食となった。
服役中である埼玉県戸田市在住の昭和ゆとり世代の中高年ツネオの予言は完全に的中し、全人類が魔界国に召され、昭和ゆとり世代の中高年は第2次世界大戦の時代に行って歴史を鞍替えする様、閻魔様に命じられた。
その直後、昭和ゆとり世代の中高年ツネオは館を後にしてバスに乗り、魔界国の飛行場に向かったのだった。
そして小型プロペラ式旅客機に乗り、低空飛行で時空を超え、辿り着いたのは昭和16年10月の日本だった。
そこで昭和ゆとり世代の中高年ツネオに与えられた使命は首相の身体にのめり込み、大東亜戦争の開戦を撤回し、沖縄戦をさせない様にして米軍基地の集約先を朝鮮半島全土に変更し、その朝鮮半島をアメリカ合衆国統治にして完全に領土化し、北方領土を日本に帰属させ、日本と台湾を合併し「中華民国」への統合化を経て、本州と四国と九州を「中華民国日本」に、台湾を「中華民国台湾」に、南西諸島を全て「中華民国沖縄」に、北海道と北方領土を全て「中華民国北海道」に、それぞれ改める事であった。
だが、その後も更なる使命が待ち構えていた。
日本が戦争に参戦するのを止め、一気に1952年(昭和27年)にタイムリープし、あの頃の自分自身になって自らの人生を鞍替えし、自衛官を目指して勉学に励み、1953年(昭和28年)4月4日、陸上自衛隊幹部学校に入学、1956年(昭和31年)3月1日18歳で卒業し陸上自衛隊に入隊、1963年(昭和38年)3月31日に幼馴染みで同い年の女性公務員の育江と結婚、1970年(昭和45年)9月30日、33歳で陸上自衛隊を勇退、10月1日に公明党に入党して政界入りを果たし、民社党・日本社会党と共闘連合を組み、慈善活動を行いながら本当に必要なモノは実行、実際には要らない無駄なモノは止めるべきと、多少の計画変更も経て「日華平和条約」を継続し「日本列島改造論」「整備新幹線」「日中国交正常化」を白紙撤回に追い込ませ、北海道と沖縄はそれぞれ独自路線を貫く方針に変える必要があると訴え続け、解散総選挙で当選を果たした。
しかし自民党は総裁がしぶとく政権交代には至らず、昭和のゆとり穏健派ツネオは野党のリーダーになった。
それでも閻魔様に逆らう事が起きない様にネットで敵に回されていた青年ジュンとアキコ夫人に操られ、使命通りにコントロールされる始末となった。
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