2 完

 今思うと一種のいじめ、大人になってみればね。


 今は尾ひれがついて、病気で死んだ子となっていますが、たまたま同時期に病気で亡くなった子がいた、それだけのこと。


 名前なんて覚えてるわけない。


 人の信仰はどこまで意味をなすと思いますか?


 私思うんです、たかだか小学生数十人がそうしただけなのにって。


 一度だけその子から手紙貰ったんです、転校してちょっとしてくらいの頃にそれぞれに宛てて。


 そこには、こう書かれていました。

 


 ○○さんへ

 あのお願いは叶いましたか?

 応援してます、お元気で。

            ■■より




 みたいな感じでね。お願いの内容は詳細に書かれていたので驚いたなぁ。だっていつもあの子が居ない時にしてましたし、日中は話しかけないのがルール。なんで知ってるんだろってみんなもそうだったらしくってびっくりしたのは今でもはっきり思い出せます。


 私は何をお願いしたか、それは嫌いな同級生の男子が居なくなってくれますようにってお願いしたかな。

 ああバレましたか? そ。病気で亡くなった子がその子です。でもみんな嫌ってたから私だけが悪いんじゃないですよ。みんな嫌ってたんだ代わりに私が代表してお願いしただけ。たまたま病気で亡くなっただけ。神さまなんているわけないでしょう? 子どもじゃあるまいし。

 どうやって知ったんだろうってそんなの盗み聞きでもしてたんじゃないですか。もしくは話を誰かがその子に話してたとか?

 





 これで私の話はおしまい。





 そう言えば当時の校舎のあとに新校舎が立てられて祠もどきも壊れたか紛失したとかって騒いでるって聞いたかも。

 どうせ偽物なんだから。意味ないと思うけど。

 

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