第7話

当然ながら、両親からその話を聞かされたタツとタクは仰天した。

「なんでだよ、なんでユリがそんなとこ行かなきゃならないんだ!」

 大声で叫ぶタクに、ダイは厳しい顔を向けた。

「タク。そうしないとユリはもう長く生きられないんだ」

「だけど…」

「タク」

 口を開いたのはタツだった。

「俺は行くべきだと思う」

「なにを…」

「俺は、ユリに生きててほしい。たとえもう会えないとしても」

「タツ…」

 普段はどんなに殴られても絶対泣かないタツなのに、目は潤んでいた。

「もう俺は…ユリにあんなに苦しい思いをしてほしくない」

 もうタクも言葉を出すことはできなかった。みんなが涙を流したのだった。

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