第2話

 その度に、父上がきて、「おまえも公達からの文がきたら、返事くらい送ったどうだ」 とか、言ってくるから、困ったものだった。 そして、十六歳になっても、相変わらず、縁談が決まらないまま、あたしは十七歳になった。

「女の幸せはよき婿を通わしてこそ!それなのに、折角、くる文に、全く取り合わぬものだから、めっきり減ってしまったではないか!おまえは、世間に顔向けできないこのわしを気の毒にとは、思わんのか!!」

 とうとう、父上は痺れをきかせて、あたしに説教をした。

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