第2話⑦

第15話

シャイン

「先ほど君が頼んでいた食事は僕の従者、ルカに部屋まで届けさせるよ」


 彼は、従者の[ルカさん]という方に、社会勉強の一環として、【学食を一人で買ってくる】という試練を与えられ、あの場に居たそうだ。



 正直、あの時の券売機の前で呪文を唱えていた彼は少し、、いやかなり面白かったのだが、

それは内緒だ。


気付けば現在の時刻は、21時になる手前だった。

明日は入学式で早いというのもあり、私は

彼のお言葉に甘えることにした。


そして、今日はお互いの魔法のことについて話をできなかったので私たちは去り際に一言ずつ話す。


シャイン

「ベル、また今度いろいろと話をしよう!必ず!今日はありがとう!」


ベル

「こちらこそ次はもっと話したいです!助けてくれてありがとうシャイン」


短い間で、友達、、というまではいかないかもしれないけど、私達はお互いに少しだけ仲良くなったと感じた。



ーー

その後、寮部屋へ戻ってほどなくすると、

シャインの従者と名乗るルカさんが、私の

頼んでいた学食[オムライスとトマトスープのセット]を届けに来てくれた。


私とシャインよりも、かなり長身の彼は、届けてくれた際、私の部屋のドアに頭をぶつけていた。


とっさに私が「大丈夫ですか!?」と声をかけると、「、、、問題ありません」と、彼は顔を背け、クールに一言だけ答えて部屋をあとにする。


クールな人だと思ったけれど、シャインと同じような天然さを少し感じたのだった、、。

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