第75話
銀のモフモフを考えると自然と顔が緩み早く家に帰って抱きつきたい衝動に駆られる。
「料理も上手くて、何より癒やされるんだよね……早く帰りたくなってきた」
「狼で癒し系? 今日の帰りに、顔だけでも見てっていい?」
にこやかだが、心配の色が見える志帆の表情に駄目だとは言えない。博之を紹介してくれたのは志帆なのに、怒りに任せて博之をひどく罵るような愚痴を聞かせてしまったので、たぶんそんな男を紹介してしまったことを少なからず気にしている。
「帰りに電話して聞いてみるね。急だといないってこともあるし……」
「分かった。いなかったら仕方ないものね」
私の返答に少しホッとしたような志帆の顔を見て私もホッと胸をなでおろす。
――家にいるのは分かってるんだけど、銀がなんて言うか。
今日のブラッシングを我慢したらなんとかなるかと頷き、化粧直しも終わったので二人一緒にオフィスへと戻った。
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