第57話
「レイコ大丈夫?」
「はぁ、ちょっと殴ったのはやり過ぎたわね」
立ち尽くすレイコに声を掛けると苦笑いを浮かべた。
少なからず、喧嘩の火種を作ってしまったことを申し訳なく思った。
「喧嘩させてごめんね。心配してくれてありがとう」
「ナオヤとはいつものことじゃない? 気にしないの。それよりも、何かあったらすぐに連絡してよ」
「うん。ありがとう」
私はリュックとスケッチブックを持ってレイコに手を振ってアトリエを出た。
外には私の麦わら帽子を被り頬をさすっているナオヤが立っていた。
「早くしろよ」
むすっとした顔で先に歩いて行くナオヤの背中を追いかけた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます