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第41話

今日は真一と約束した日。痩せても胸だけは褒められたまま肉付いている。




「ワンピースにすればいいか」




 薄いピンクのワンピースにコートを羽織り、靴に詰め物を増やして会社に出勤する。



 会社に向かう途中も、着いてからもずっと瑠衣に視線が集まっていることに気分が浮ついていた。




――やっぱり痩せて注目の的なのね!




 勤務時間が始まっても上機嫌なまま快調に仕事を進めていると上司に呼び出される。




「太井田さんちょっと会議室の方で話そうか」



「……はい」




 人がいない会議室に呼ばれると言うことは何か大切な話がある場合。




――ミスはしてないし、もしかして昇進の話?




 心を高鳴らせて課会議室に向かいドアを閉め上司と迎え合わせで座る。




「太井田さん、体調でも崩しているのかい? この間の健康診断の結果では良好だったっけ?」



「えっ? 至って元気ですけど……」



「急に驚くほど痩せたから病気でも患っているのかと思ってね。入院するとかそういったことなら、早めに話してもらわないと君の進めている仕事だって担当替えとなれば考えないといけないからね」




――病気? 痩せて綺麗になった私に病気?




 カッと頭に血が上り座っていた椅子から立ち上がりテーブルを叩いた。




「はぁ? 痩せたから病気? 綺麗になったの間違いでしょう!?」



「どっ、どうしたんだ太井田さん?! 落ち着いて!」



「仕事の担当を替える? 私より優秀で綺麗な女なんていない!」




 目を血走らせ上司に怒鳴り散らすとそのまま会議室を出て自分のデスクに戻る。

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