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第6話
久々にゆっくりできる時間を一人自宅で目覚める。
寂しさよりもホッとしている気持ちに瑠衣は自分のベッドを撫でて起き上がる。
コーヒーメーカーのスイッチを入れて洗面所に向かう。顔を洗って鏡に映った自分と目が合い思い出す。
「そうだ、ダイエットするんだっけ……」
一日経って昨日のことを改めて思い出すと、悔しさとほんのわずかな後悔に携帯電話を確認する。
――馬鹿らしい。こんなのいつもじゃない
携帯を確認した自分を呪う。真一から着信もメールすらも入ってない。
一件入っていたメールは今日の夕方からの仕事の打ち合わせ予定の確認。
「私、ストレスで太ったんじゃないか?」
原因の一つが分かったところで、取り除くことは難しい。
溜息を吐いて珈琲をカップに注ぎテーブルに腰を落ち着かせる。
「真一のことは忘れてダイエット! さて、どうやって痩せよう? やっぱり運動か?」
軽い食事制限くらいしか経験がないし、大嫌いな運動にいたっては考えるのも苦痛。
頭の中には一応ジョギングや水泳などが浮かんだが、朝から走る泳ぐ?
その後、仕事に行ける? 逆にしたとしても毎日続けられるか?
「無理ムリ! 軽くて続けられるやつ探そう」
珈琲を飲みながら携帯電話でダイエット方法を検索する。
沢山ヒットするものの、これだと言うものが見つからずに時間ばかりが過ぎて行く。
気付いた時には、カップに入った珈琲はすっかり冷たくなり午後からの仕事に行く時間が迫っていた。
「やばっ! 準備して行かなきゃ」
カップをシンクに置き慌てて部屋着を脱ぎながらクローゼットに急いだ。
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