第62話
俺は勝手に病は口元から出てくるものだと思って、その近くに触れていたほうが効率が良いんだと思っていただけで、とんでもないことをしていたらしい。
――知らなかったこととは言え恥ずかしい。
小陽にも軽くていやらしい烏などと思われて幻滅でもされていたら嫌だ。
あのキラキラと輝くような笑顔を見られなくなったら寂しいし、小陽の病気が治ったらちゃんと話そう。
明日、最後の病を運んでくれば材料が揃い病を治す薬を造ってもらえる。
小陽は病が治ったらどんな顔をするだろうか考えるだけでワクワクしてくる。
「俺、今日はもう休むから明日よろしく頼むな!」
「はいよ。お休み」
酒を飲んでいる右京を残し、杉の木にある自分の寝床に戻り体を休めて明日の事を思い一人体を揺らして笑いながら眠りについた。
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