第45話

「ツインテールって言うんだっけ?よくやるの?」とノートを広げ、海人が聞く。


ノートに日付と時間が書かれ、その下に【初めてのツインテール】と書き加えられた。


「初めてじゃないんだけどな・・・」

バスの中の事を思い出し、優衣がぼやく。


「えっ?」と海人が優衣を見ると、優衣は大きく首を横に振り「何も」と微笑んだ。


何度かツインテールでバスに乗った事があるけど、海人が知らないのも無理はないのだから。


「そうだ!いい物を昨日、見付けたんだ」

海人は自慢気に言うと、バッグの中に手を入れ、探した。


「いい物?」


「うん。ホラ、これ見て!

すごくない?」


海人がバックから出したのは、普通のサイズより大きい砂時計だった。

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