第28話

「どうも、初めまして。高村(コウムラ)です。

今日から、桜さんのカウンセリングの担当になります。

よろしくお願いします」

優衣は呼吸するものの、倒れそうになる。


なぜなら、優衣の担当となったカウンセラーは、平日のバスでいつも見つめていた¨あの人=カイト¨だったのだから。


優衣の目の前に、ずっと憧れていた¨カイト¨がいる。


こんなに近くにカイトがいる。


その憧れのカイトがこれから、自分の担当のカウンセラーになると言っている。


優衣が倒れそうになるのは当然の事だった。

倒れないのが不思議なくらいだ。

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