第27話
「桜さん、今いいですか?」
その声に、「はい!大丈夫です!」と力を込めて答える。
ガラッと音をたて、ドアが開かれた。
「どう?気分の方は?」
入って来るなり、小原が優衣の問診を始める。
「大丈夫です」
優衣の血圧を計り「じゃあ、さっそくカウンセリングラ先生を紹介してもいいかな?」と小原が言った。
今から血圧を測った方がいいのではないかと優衣は思う。
「はい…。大丈夫です。多分…」
小原が頷き、「先生、入って来て」とドアの外に向かって呼び掛けた。
「失礼します」
入ってきたカウンセリングの先生の顔を見た瞬間、優衣は倒れそうになった。
今、血圧を測ったら確実にアウトだろう。
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