第7話

(戒名と卒塔婆)

明治から大正にかけての話です。


ある寺で人間と同じ姿をした狐が寺の講話を聞きに来た。


足も崩さず神妙に最後まで話を聞いていた。


帰りに狐は一里塚耕助からご住職様なら私の願いを聞いて下さると聞いてやって来ました。


私の寿命は終わりにかかっています。今まで一生懸命働いたお金が此れだけ有ります。


どうぞこれで戒名と卒塔婆を書いて欲しいと手をついて頼んだ。


お金も本物で、あまりにおかしな頼みの為どうして耕助は私の知らない狐をよこしたのか分からないと住職は語っていたそうだ。


住職が書いたか、どうかは不明です。

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