第8章

第8話

「…ィ……リリィ…!!」


気付いたら、私はベッドの上に居た。


目を開けると、心配そうにリリィの名を呼ぶユリアの姿があった。


「良かった…私が扉をノックした時、返事がなくて、開けたら倒れてたんですもの…。」


ユリアは、目に涙を浮かべていた。


『あぁ…私を心から見てくれてる人は、あなたなのね…。』


リリィは、この時初めて気付いた。


『私も…さっき、顔が思い浮かんだのは、あなただった…ユリア…。』


あなたの事が好き…。


今思えば、いつからなんて…重要じゃなかった…。


『あなただから、好きなんだ』って…。

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