†選ばれなかった シンデレラ†

第27話


私は、ずっと夢を見ていた・・・


意地悪な義理母様と・・


意地悪に意地悪な義理姉様・・・



私は、いつも言われた通り全てするの・・・



私は灰被り。義理母様と


義理姉様は、いつも綺麗にして


パーティーに行くの・・・



そう。私なんてただの灰被り・・・



そんな私に、魔女が魔法をかけた・・・


パーティーに行きなさい。と・・・


豪華なドレスに、硝子の靴・・・



綺麗に髪も結わえて、12時までのパーティーへ・・・



12時に帰りました・・・


そして魔法はとけた・・・


そして、夢の様な時間は過ぎ去りました・・・



急いで脱げた、硝子の靴・・・



でも、王子様は拾わなかった・・・


そう。王子様の召使いが・・・


粉々に割ったからです・・・



そして、いつもの生活は続く・・・



選ばれなかったシンデレラ・・・


粉々に割れた硝子の靴・・・


今宵も、義理母様と義理姉は着飾りパーティーへ・・・



独り掃除をするのです・・・



粉々の硝子の靴には・・・


魔法はかからなかった・・・


私は選ばれなかったシンデレラ・・・



落とした硝子の靴は、粉々に・・・



きっと王子様も私を


忘れてしまうでしょう・・・


あの時間は、もう戻らない・・・



私は、選ばれなかったシンデレラ・・・



いつまでも・・・


いつまでも・・・


灰被りの私・・・



魔女のかけた魔法は、とけて・・・



いつか全てが、無になるでしょう・・・


記憶から、消え去り・・・


粉々になって、捨てられた・・・



硝子の靴は、もう現れない・・・



王子様には、もう・・・


綺麗な女性が側に居るでしょう・・・


今夜もパーティーが始まります。



綺麗に着飾る義理母様と、義理姉様・・・



繰り返されるパーティー・・・


もう私には、硝子の靴が無い・・・


粉々に割れ、捨てられてしまった・・・




硝子の靴に少しの夢を見た。と今宵も独りで見上げるは、夜空の星々・・・

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†闇の音† 桜桃 真琴/サクラモモ マコト @sakura_momo_makoto

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