†孤独の中の女王†

第26話


時計が壊れ、時間が止まり・・・


全てが止まった世界の中に・・・


とても美しい女王が居た・・・



女王は、素晴らしい美貌を持つ・・・



ただ女王は、誰も愛さなかった・・・


ただ終わりだけを見ては冷めた瞳で・・・


いつも女王が見るのは・・・



くすんで星の見えない夜空に、歪んだ三日月・・・



毎晩女王が見上げるのは・・・


綺麗な星々すら無い夜空・・・


女王は、何故か頑なに心を閉ざし・・・



その扉を開けられる者は居ない・・・



そして、女王も誰も愛さない・・・


女王は言う。『偽りの姿の私だけを愛するの?』と・・・


女王は全てを捨て去り・・・



この世界に迷い込み。刻の止まった静寂の中生きる・・・



女王は毎晩、毎晩、何かを祈る様に・・・


見上げるのは、くすんだ夜空に歪んだ三日月・・・


ただ、頑なに孤独の中生きる女王・・・



何故、女王は孤独を愛する?



歪んだ三日月が問いかけても


女王は、答えない・・・


ただ微笑むだけの女王・・・



時計が壊れ、刻が止まり静寂の中の世界・・・



果たして女王は光の世界に・・・


帰る事は出来るのだろうか?


女王は、いつも微笑みを忘れない・・・



そう女王には、偽りの姿・・・



偽りの姿だけを見せる女王・・・


女王は何を求めた?


どうしてこの世界に迷い込んだ?




その答えを知るのは、くすんだ夜空と歪んだ三日月・・・

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