†永遠の眠りに†
第21話
独りぼっちで泣いていた・・・
少女が居た・・・
ただ、悲しみを瞳から溢れ出す・・・
そんな、少女が居ました・・・
瞳から溢れる悲しみは
やがて紅色に染まり・・・
少女を染め上げていきました・・・
『どうして悲しいの?』私は少女に聞いた・・・
すると少女は、こう答えた。
『愛する事を忘れたの。』と・・・
ただ少女は愛する事を忘れ・・・
誰かに愛される喜びを忘れた。のだと・・・
紅く染まりゆく少女を見て私は
こう答えた・・・ 『それはね?』
『貴女に愛する気持ちが無いの。』と・・・
そして、泣き止む少女は、驚いた・・・
『愛って何ですか?』と・・・
『愛する気持ちは何ですか?』と・・・
瞳から零れ落ちた紅い滴が
少女が、素直な証。そう思った・・・
そして私は少女に、毒を渡した・・・
『これはね?永遠に眠れる薬。』
『そして、誰かと愛し合う夢の見れる薬。』
『ただね?飲むと永遠に目の覚めぬ薬だよ。』と・・・
少女は驚く、そして
受け取った。何も言わず・・・
愛を知らぬ少女を
永遠の眠りに落とす薬を、少女は理解したのか少し微笑んだ・・・
ただ、孤独の中で
独りぼっちで泣く少女。
この少女が、渡した毒を
何時飲むのかは、分からない・・・
ただ『有難う。』とだけ言い
微笑みを浮かべ去る少女・・・
少女は、純粋に愛を知らない・・・
手渡した毒は、少女を永遠の眠りの中へ・・・
きっと少女が毒を飲み、少女は永遠の眠りへ。そしてその時、少女の刻は、永遠に止まる・・・
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