†光と影†

第20話


僕はただ、ひとりぼっちで


何かに怯えて生きている・・・


それが何かすら分からない僕・・・



光は影。影は光。背中合わせの生と死・・・



僕は何の為に生きている?


生まれたから?


それとも? 答えが分からずにいる僕・・・



答えすら、分からない僕・・・



ただ生きている証が


見たかったんだ・・・


静かにナイフを握りました・・・



瞳を閉じて、手首を切り裂いた・・・



温かな証が、ぽたぽたと


滴り落ちました・・・


それはまるで、生きている・・・



それだけを、教えてくれました・・・



何が怖いのかさえ分からず


闇の中で、震えながら生きる僕。


光が強くて、眩しくて・・・



ただ、大きな影だけが、見えます・・・



光と影。生と死。


背中合わせの日々・・・


闇夜の世界の中に居る僕・・・





手首から溢れた生きている証を見つめ、零れたのは涙でした・・・

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