†血塗られた定め†
第15話
まだ、僕が幼き日・・・
まだ幸せと言う名の
言葉を信じていた・・・
そう、あの方達に出会うまでは・・・
何時からだろうか?
僕の全てを、潰し去り何もかも
失い、僕は絶望だけを
覚えた。そう大切なモノ達は還らない・・・
何時からだろう?
希望を失ったのは・・・
あの日大切なモノが消え
僕にはもう、何も残らなかったんだ・・・
そう全ての終わりを
僕は見てしまったんだ・・・
終わる痛み。失う痛み。
それだけが、現実だった・・・
張り巡らされた蜘蛛の糸・・・
動けない。僕をただ
許さない。そうあの人達は
思っているんだ。ただ僕を殺したい。と・・・
蜘蛛の糸は、張り巡らされ
動けなくなり、糸が食い込み
綺麗な鮮血が、手首から
ぽたり。ぽたり。と静かに落ちていく・・・
そう。希望を失い、絶望。
それだけが、残る。
『僕に返して』ただその声も
嘲笑う声で、掻き消される・・・
蜘蛛の糸は、手首に食込み
ただ綺麗な紅い雫が
ぽたり。ぽたり。と、涙の代わりに
落ちていく。希望を失い
絶望だけを見ている僕・・・
神の救いすらな無い。
何もかも奪われ、命すら狙われる・・、
血塗られた定めは
ただ、僕の感覚を麻痺させる・・・
蜘蛛の糸で動けない僕・・・
偽りは何時か真実の様になる・・・
冷めきった瞳に、映るのは光を失った闇の世界・・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます