第7話 「先攻1ターンキルとかクソゲー」


  気づくと、草むらの中にいた。


 「どうだい」


 「異世界転生者よ」


 「この世界のカードゲームは」


 異世界転生者か。


 驚く事ではない。


 「先攻1ターンキルとかクソゲー」


 「まぁ、そういうな」


 「いや、言うよ」


 「クソゲーだクソゲー」


 とりあえず、立ち上がる。


 「ありがとう」


 礼を言った。


 「どこにいくんだ」


 「デッキ確認できる所」


 「お前にデッキ見られるわけにいかないし」


 「そうかい」


 「まぁ、まずは飯とか寝床だな」


 腹も減った。


 異世界転生して、まだ闘技しかしていない。


 「お前さんは人間のショタだ」


 「この世界にも、孤児院はある」

 「お前さんの年齢なら、受け入れてくれる」


 「孤児院か、めんどうそうだな」


 「それか、私の住処に来るかだな」


 「デッキの中身がばれる」


 先攻1ターンキルで負けたのは幸いか。


 俺のデッキは、まだ1枚も野良犬に伝わっていない。


 「警戒心が強いな」


 「当然だ」


 なんせ、俺は異世界転生者でチートスキルもあるとはいっても。

 Bランクのチートスキルだ。


 デッキがばれても、強引にパワーで勝てるようなランクではない。


 「ギルドでクエストをこなして報酬を受ける」


 「という手段もあるが、おすすめはできないな」


 「きゃんきゃんきゃんきゃん」

 「うるせぇ」


 「犬がきゃんきゃんなく時は」

 「負けた時だろ」


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