第47話

11/13 少し修正しました。

読み直したら普通にUVERで餃子頼んでました。

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俺は。帰路の途中に杏林堂で『本当においしい餃子 濱松』『本当においしい肉餃子 濱松』『本当においしいキャベツたっぷり野菜餃子 濱松』の3つともやしを購入してから帰宅した。

駐輪スペースは、前もって緋音から教えてもらっていたので問題なく駐車することができた。

久し振りの運転だったが、思った以上に身体が覚えていた。

20年振りだったんだけどな。

これなら、緋音を載せてツーリングもできそうだ。

俺は、バイクから餃子と緋音用の装備を下ろして自宅へと戻る。

時刻ももうすぐ17時を回ろうとしていた。

思ったよりも杏林堂が近所に会ってよかった。

どうも、最近いろんな所に増えてきているようだ。

ドラッグストアが増えるのは、便利で助かるよな。

コンビニもこの辺りは数社あるし、なかなかいい立地だと思う。

自宅へと戻るとまだ緋音は戻っていなかった。

それはそうだろう。

ギリギリ定時前だから。

俺は、部屋着に着替えて、うがい手洗いをしてからキッチンへ向かう。

腕まくりをして、気合を入れる。


「やっぱ、浜松餃子と言えば円形だよな」


俺は、そう言いながら油を敷いて少し熱したフライパンに円を描く様に餃子を並べていく。

3種類もあるから1種類ずつ焼いて行こう。

15個ずつでいいかな。

半分は、冷凍庫に入れておこう。

ちょうど、トレーで2分割されていたから。

並べ終えた俺は、IHコンロを加熱させる。

少量の水を入れたら蓋をして待つだけ。

うむ、簡単だ。

蒸し焼きと打ち粉が溶けだして羽を作り出すにはこの方法が一番だ。

コンロの2口で、同工程をこなしていく。

やがて、水分が全て無くなったのを確認したら蓋を外してコンロから降ろす。

大皿を蓋の様にフライパンに被せると逆さにして、更に盛り付ける。

綺麗な焼け目が、上部に出来ていた。

成功だ。

後もう1種類も焼いて、もやしも蒸し焼きにしないとな。


「ただいまー。うーん、いい匂い」


ちょうど、緋音が帰ってきたらしい。


「お帰り、緋音」


そう声を掛けたときには、俺の隣まで来ていて…俺の唇を奪っていた。


「えへへ、ただいま…のキス。なんちゃって」


緋音は、笑みを浮かべていたがその頬は朱に染まっていた。

なんか、新婚みたいな甘酸っぱさが…って、新婚か。


「じゃあ、俺からも」


俺も、咄嗟に緋音を抱き寄せて唇を奪う。

とても短いバードキスをした。


「お帰りのキス…かな」


あー、さっきと違って心臓の音がうるさい。

やっぱり、緋音には女性恐怖症は発症しない。

しないけど、その分別な所がとても元気になってきてしまう。

俺は、少し前屈みになりながら3つ目の餃子を焼き始めた。


「あ、餃子だね」

「昨日餃子だけ少なかったなと思ってさ」

「うん、初めての夜に餃子は…ねぇ」


緋音が、そう呟いていた。

確かに、彼女は昨日食べていなかった気がする。

昨日は、元からそのつもりだったという事だろうか。

でも、俺は食べてたんだけど…まあしっかり口臭チェックはしてたし、大丈夫だよな。

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