第33話

CARE&CUREは、スキンケア商品の販売・サプリメントなどの栄養補助食品の販売を主にしている企業である。

エイジングケア商品が人気である。


「エイジングケア?」

「うん、肌年齢で悩む女性の為に起業したんだよ」


緋音が、同い年に見えないほどに若々しく見えたのはケアを心掛けているからなのだろう。

多分、20代といっても驚かないレベルだ。

流石に、10代と言われたら驚く。

逆に、実年齢を言われる方が驚くが。


「後で、慎くんにも試してもらうからね」

「え?俺もやるの?」

「うん」


ああ、これは決定事項なのか。

スキンケアなんかしたことないな。

営業の時には、日中殆ど出歩いていたから日焼けはしていたし。

それをケアなんかしたこともない。


「慎くんでイメージアップしたら男性にもきっとニーズを広められるからね」

「ああ、確かにスキンケアとかは女性のイメージが強いよな」


男性で、そこまで肌の事を気にする人はそういない気がする。

まあ、俺はそう思うってだけだからいるにはいるのだろうけど。


「じゃあ、あとはこれとこれにサインをお願い」


緋音は、俺に就業規則と契約書を手渡してきた。

俺は、近くに置かれたボールペンを手に取りサインをしていく。

枚数が多いが、まあ何とかなるだろう。


「あ、住所のとこどうしたらいい?」

「そこは、これで」


緋音が、住所の書かれた紙を渡してくる。

俺は、それ通りに書いていく。


「ほい、じゃあこれで全部だら」

「はぁい、うん。じゃあ、これは後で役所に」

「役所?」


俺がそう聞くと、彼女は一枚の書類を見せて来る。

『婚姻届』。

そう書かれた紙を。

俺、そんなものにまでサインしていたのか。


「えへへ、やっとこれで私も 緋音だよ」


重要書類にそういうの混ぜないでほしい。

いや、婚姻届これも確かに重要書類だけど。

まあ、それに気づかない俺もどうかしていたんだろうな。


「あー、それ出すには俺の住所変更が必要な気がするんだけど」

「…あ」


肝心な所は、ポンコツな緋音だ。

俺は、東京を出るときに転出届を提出してきている。

まだ、浜松では転入届を出していない。

転出届証明書は、自室に置いてきている。


「平日は今日までだから、後で行きましょう」

「あ、うん」


まあ、役所は仕方ないかな?

緋音が、そんなに休んで大丈夫なのかは心配だが。

その分の仕事は、俺が手伝えることは手伝おう。



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入籍→結婚式のパターン

大体3か月未満で結婚式を挙げるのが一般的で最長が1年くらいらしいですね

私の時は、結婚式はなしで入籍→新居に引っ越しでした。

ちなみに、慎と真恵は結婚式→入籍のパターン

ただし、結婚式は身内のみだった

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