第22話
慎くんのお説教は、思ったよりイージーだった。
優しすぎるよ。
取り敢えず、Uber禁止と薄着を控えてとだけ言われただけだった。
Uber禁止は、ちょっと残念だけどその代わりに慎くんが料理を作ってくれるんだからある意味でプラスな気がする。
薄着は…うん、慎くんを誘惑しているんだから別にいいと思う。
慎くんになら襲われても私はいいと思ってるし。
と言うか、40
それにしても、真恵さんはどうして慎くんと結婚をしたんだろう。
彼と一緒になる前から他の人と付き合っていたなら、その人と一緒になればよかったと思うのに。
私は、取り敢えず上着だけ羽織ることにした。
流石に、お説教の後にそのままでいる度胸はない。
だって、慎くんに嫌われたくないから。
まあ、よっぽどなことがない限り彼が人を嫌いになることはないと思う。
慎くんは、そういう人だから。
昔から、そこは変わらない。
碌でもないあの 幼馴染み《ひと》達を、当時嫌っていなかったほどにお人好しなのだから。
私としては、あの幼馴染み達とは関わり合いになりたくない。
遅くなったけど慎くんには自室を宛がった。
寧ろ、来た時に案内するつもりだったんだけど私が限界だった。
自戒の。
今頃、彼も着替えをしているだろう。
ずっと、ネクタイ姿でいさせてしまった。
だって、慎くんに似合っていたしずっと見ていたかったから。
私って、ネクタイフェチだったのか。
うちの会社。男性いないからなぁ…あっ!
うん、内緒にしとこう。
どうせ、明日になったらバレるんだから。
私の内緒が増えていく。
そして、お説教も蓄積されていくんだろうな。
頑張れ、明日の私。
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