第37話
「まぁ、最終手段としては見ててもいいかもね。」
だけどそれに屈してしまうのは、悔しいじゃない?
「どういうことだ。」
眉間にシワを寄せるミル。美少女メイドが台無しだな。
「考えてみたら、なんで私がそんな目に合わなきゃいけないわけ?勝手に運命付けられて、勝手にミルにドジ踏まれて。」
「お前、神に向かってドジとはなんだ。」
キッと睨み付ければ、「な、なんだよ?」と小さく言ったミルは口を尖らせた。私に睨まれたくらいで怯む雑魚のくせに、何が神なんだろうほんと。
だからドジ神なんだっての。
「だってそうでしょ。前の私なら、ビターと普通に良い人生を送っていくはずだったのに、それがすんなりうまく行くのはつまらないってミルの訳の分からない暇潰しの加減が間違ってたせいで、私の運命は大きく狂ってしまったわけ。」
「う。そ、そこは、なにも、言え、ぬ。む。」
「それをさ、なぜか自分自ら良い人生に修正させられてるわけでしょ?」
「当たり前だ。誰の人生だと思っておる。」
「お前がねじ曲げた人生なんだけど。」
「うう、それはそうだが。」
頭を抱えるミルに、イラついてイラついて。マジでその可愛いツインテールをハサミでぶち切ってやりたいわ。
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