第2話
うん、美人だし、すごく画になるけど。
「先輩、これ何回目ですか?」
「今度こそ、本当よ。」
喧嘩が絶えないらしく、桐子さんの合コン行く宣言はしょっちゅう。そして結局行かないんだけどね。
「とにかく、まずは仕事仕事。」
「ちょっとスルーしないで聞いてよー。」
だって結局これってフラグ立てなんだよね。桐子さんが合コンの話を持ち出すと必ずその後に臼井くんへの愚痴が始まるというフラグ。
結局桐子さんは合コンに行くつもりはないんだ。その変わりとばかりに愚痴を聞け、ということなんだと思う。
そんなに毎回聞いてる暇はないから、仕事に専念させていただきます。
「でさ、俺には無理だな、なんて言ったのよ。どう思う?」
「うーん、それは無神経ですねぇ。」
「でしょ!」
でも結局、こうして聞いてしまうんだけど。
今日は、ホールであったパーティーのあと片付け。汚れたお皿、残った料理を下げる間、桐子さんは付かず離れず、私についてきて愚痴を吐きまくる。
規模の大きな会場だから、従業員は2人か3人で一緒に動いて仕事をこなすわけだから、桐子さんが私と一緒にいるのは自然なんだけど。
「とりあえず、あいつは殺す。」
「はぁ。」
ここまで愚痴で溢れていると、ため息しか出ない。
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