第16話

未だに肩を落としたままさめざめと涙を地面に落とす隼人様を、春様と夏流様が慰めながら2台目の車に乗り込み、


秋様はそんな3人を一切無視で後部座席に座っていました。



東の御一行をお見送りし、私は後片付けをしに儀式が行われた部屋へと戻りました。



「・・・・、龍綺様。」



「ん?」



部屋へ戻れば、真琴様の口を吸っている龍綺様がいて、組員たちが部屋の隅で困っていました。



「ちょっ、マジふざけんなし!!」



お顔を真っ赤にした真琴様が怒り狂い、龍綺様の頬に手形を付けましたが、龍綺様は嬉しそうに喚く彼女を抱いてこれからお2人のものとなる部屋へ消えていかれました。




「恐らく、3・4日はお出になりません。その間、仕事に支障が出ないよう、よろしくお願い致します。」



「「「はい!!!」」」



私だけではなく、彼らもこれから眠れない日々を過ごすこととなる。


私とは違い生活がある彼らに同情しながらも、目の前の仕事に集中した。

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