第20話
ーーーー、
「いつもと変わらねえぞ。」
「ふふ。」
結局、私達は今家でまったり中。
2人共着替えもせずに部屋着のままで。
時計は9時を指すのにまだベッドの上でゴロゴロしてる。
ベッドヘッドに背中を付けてタバコを吸う奏の抗議の目を見つめ返した私は、奏のお腹に顔を埋めて、腰を抱き寄せた。
「「・・・。」」
静まり返った室内は、奏が紫煙を吐き出す音だけが聞こえて。
舞い降りてくる煙と、奏の薫りが混じりあって…大好きな匂いに頬が緩む。
奏はきっと、私の不安を無くしてくれようとしてる。
いつもと違うことをして、気分転換をさせてくれようとしていた。
自分も不安なくせに。
自分のことはそっちのけな奏の不安が爆発する頃、多分大学が始まる。
奏には悪いけど。
それが嬉しくて、愛おしいから。私は奏に限界が来るまで、待ち続ける。
その代償に?んーん、ご褒美かも。
どれだけそれが”重くても”、”激しくても”、受け入れる。
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