第16話
絶句の私と弘人、鬱陶しそうに舌打ちを吐き捨てた奏の冷ややかな目は、私達のリアクションに目を丸くしている隼人に向けられていた。
「え?なに?俺なんかした?」
私達の視線の意味にすら気付いていない隼人に、
「最低。」
私の冷たい声と、
「俺ここまでじゃなくない?」
どんぐりの背比べなくせして隼人より優位に立とうとしている弘人の弾んだ声。
「こんなやつのコネで行ったりしたら縁起がわりい。」
奏の吐き捨てた嘲りの声が飛ぶ。
「却下だ。」
女に呪われたプランなんて行ってられっか。なんて吐き捨てた奏は、ページをビリビリに破いてゴミ箱に捨てた。
「あー…酷くない?こつこつ集めたのにぃ。」
それを見ながら残念そうな隼人を見ていて、感じたこと。
私は弘人に向き直った。
「弘人!女の人に刺されない方法、隼人に習うといいよ!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます