第10話
柊羽から治ったら抱く宣言をされた私は、マジで2日後、襲われた。
熱が下がったとはいえ、身体はまだ怠かったというのに、2日間かけて、丁寧に抱き潰された。
それからは、監禁。そう言ってもいいほど、私には自由がなく、ただ柊羽を受け入れる日々だった。
前の生活よりも、満たされていたかもしれない。だって柊羽上手いし。
私のイイところを初日で熟知したらしい柊羽は、文字通り私に天国を見せた。
柊羽は好き。……伊吹も、好きだけど。
だけど私のそんなモヤモヤした感情を吹き飛ばすほど強く私を求める柊羽に、私はのめり込んだ。
それからの日々は、ただ、柊羽にハマった。学校に行くのも面倒で、ただ柊羽に抱かれる日々。
言えばなんでも買ってきてくれるから、倉庫から出なくても不自由はなかった。
柊羽に夢中なせいでいろはへの連絡を忘れたけど、いろははそんなことで別に怒ったりしないし。
なにより、伊吹という気持ち悪い存在を忘れさせてくれる柊羽の存在に、ただ縋ったんだ。
伊吹は好き。だけどあの男を好きでいれば私は、絶対に傷付く。そんな確信があった。
あいつは、ヒーローなんだ。ヒロインがいても、他を見る男。私より人を、優先する。
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