第24話
side 密人
ホームルームも早々に、康祐は夏流の隣を担任に要求。
転校生はみんな指定すんのか?
なんて俺の心中のつっこみもむなしく、康祐の発言に夏流のライオンが殺気を放った。
それよりも嫌悪感いっぱいに顔を歪めた夏流が、
「生理的に無理。」
なんて鬼畜発言をしたもんだから、今度は康祐の眉間に深い皺が刻まれてしまう。
結局、担任の懇願の末、伸吾の隣、という微妙な位置になった康祐は、盛大な舌打ちを披露した。
それに黙っていないのがその場所に座っていたツインテール木下だ。
「朔真くんの隣がいいです!」
最近落ち込んで静かになってたが、明らかに夏流狙いの康祐の出現に、ムクムクと元気を取り戻した様で、担任相手に詰め寄っていた。
こいつ、マジゾンビみたいだな。
キモいので舌打ちした俺の舌打ちの意味をはき違えた担任のおっさんは、青い顔をしながら木下を怒鳴った。
「席は俺が決める!お前はあそこだ!」
さすがの木下も担任に怒鳴られてはぐうの音もでないらしく、名残惜しそうに涙目で指定された俺たちとは真反対の場所へと腰をおろしていた。
「みっつん、ぐっじょぶ!」
何故か夏流に親指をたてられ、ウインクまでいただく。
内心エズいていると、朔真の鋭い視線をいただいた。
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