第13話

ガラッ・・・



「・・・・はぁ、」



教室のドアを開けて再び、いや、三度現れたツインテールに、思わずため息がでた。



彼女はゾンビかなにかかしら?



朔真に拒否を示されても蘇る彼女は正に不死鳥。



「秋兄さんの鳳凰とどっちが強いかしら。」


「は?お前何言ってんの?」



訝しげな表情の密人に小さく首を振った所で、胡散臭い笑顔を張り付けた彼女はズンズンと進み、朔真の前で立ち止まった。



「朔真くんっ、お昼、一緒食べよ?」



ザワッ・・・・、



彼女の発言にあからさまに動揺を見せたクラスメイトたちは、ヒソヒソとこちらを伺いながら言葉を紡ぐ。



それすら視界に入らない彼女は、"中学一緒だったので"という理由から朔真の隣を獲得していた。



「ククッ、お前、爆発する時は教えろよ?」



逃げとくから。



白虎の総長らしからぬ発言をした密人に、私の眉間にくっきりと皺が寄る。



「既に爆発したわ?」



ボウリング場でね?



そう続けた私に、密人が首を傾げる。



誘う彼女に、無視をする朔真。



そんな不毛な戦いを尻目に、私は密人に報告すべき事由がある事に漸く気付いた。



「密人、壮士に彼女ができたのよ?」


「ッッ!?」


「はああああああ!?」



目を細めた私に、密人は目を見開き、伸吾はその可愛い顔をこれでもかという程驚愕に歪め、力の限り叫んだ。

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