第6話
微睡みの中、
「・・・・・、」
ゆっくりと目を開ければ、朔真のサラサラな黄金色の髪が視界に入った。
ゆっくりと、体を起こすと、
「・・・ん、」
朔真の出したあどけない声に胸が弾んだ。
「朔真?」
少し幼く見える朔真の寝顔を見つめていたいけれど、今日は学校。
時刻は7時12分。
ここから林道まで・・・、40分。
「遅刻、しちゃうわよ?」
「ん、え!?」
飛び起きた朔真は、何も身に纏ってはいなくて……、
「アラ、いい光景。」
うっとりと主に腰のラインを舐めるように見る私に、朔真の頬が朱に染まる。
「お前……服くらい着ろよ…。」
「フフフ、」
同じく何も身に纏っていない私を何故か責めるような朔真の視線にも、今の私には効かないわ。
昨夜、いえ、今朝かしら。
満足な時間を過ごした。
私の嫉妬に歪んだ顔に、いつものタガが外れた彼はもう……、
「オイ、お前なんか卑猥だぞ。バカな事考えてねーで着替えろや。」
「フフ、ツレナいのね?」
私の妄想をスルーするなんて…、
初めて会った頃はいちいち赤面してたのに。
「んん、それだけ一緒にいるってことよね。
なんだか、嬉しい。」
私の言葉に首を傾げた朔真が、寝室の扉を開けると、
「・・・・・・ゲ。」
彼の焦ったような、声。
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