第26話
だけど残念。
「っっ、す、好きなっ、女性のタイプは?」
「……。」
よくあるだろ?日本のマスコミ、アメリカのパパラッチ、時に、過剰に聞くことは相手に壁を作らせる。
現に今、黒蜜の引きっぷりが半端ないよ。
頬を引きつらせている黒蜜は、目を泳がせて。
「とりあえず、普通の子。」
考えなしに結構酷いことを言った。
普通ね、普通。普通の子なんて、この学校に何人いることやら。
半数以上が金持ちで、残りもやや、おかしな奴らが多いわが校。
下手したら、普通の奴なんて黒蜜くらいかもしれない。
「そう、ですか……普通、」
ああ、白坂の落ち込みっぷりが半端ない。そりゃそうだよな。白坂なんて”普通じゃない”の最先端を突き進んでる奴だし。
なぜか最近、校門から教室まで、待ち合わせて一緒に行くことになった俺たち。俺たちっていっても、意外と2対2に分かれてたりする。
俺と光里、を通じて、ようやく黒蜜と白坂がクラスメイトになった、というだけの話なんだけど。
学校中はそういう目では見ていない。
……そろそろ、ファンクラブが動きそうだな。
思わず笑ってしまう。
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