第24話

「あぶね。つかもう飲んでんじゃん。」



簡単にコップを受け止めた冬華さんが、嬉しそうに笑う。



「作っても1人だとなんも楽しくねえもんな。こうやって人に飲んでもらうのはいいな。」


「……そういう、ものですか?」



ていうか私はこのスープが手作りなことにびっくりなんですが。コーンスープって、作れるんだ。



冬華さんは私に自分の世話をしてほしいって言ってたけど、スープを飲んだところ私の女子力は冬華さんに完敗だと思う。



「ああ。お前なら、なおさら。」


「っっ、」




蕩けるような甘い笑顔。冬華さんは凄いイケメンだけど、切れ長の少し吊った目が、黙っていれば相手に怖い印象を与えてしまうと思う。



だけどなぜか、そうは思わないのは、かっこいいこともあるんだろうけど、この人がいつも、にこにこ笑っているからだった。



八重歯の見える、少年のような笑顔。私はちょっぴり苦手だったりする。




だって、こんな笑顔を向けられたら、この人に惹かれてしまいそうだから。



胡散臭い、この人。


あきらかに若いのに、こんな豪邸で1人、生活している。



きっと変人に違いない。完全な偏見だけど。



きっと、変な性癖を持ってるとか、今時流行りの、サイコパスとか……

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