第5話

「なんだ、今回の贄はいやに薄汚い。






その残念そうな声を聞いたと同時に、激しい痛みと浮遊感に襲われた。





「まぁ、どれもこのようなものか。





溜息交じりの声は、なんだか仕事にうんざりしている人間のようで。




思わず笑みが零れた。




「っっ、笑った?」





声の主は。





「本当に、珍しき贄よ。」




呆れたようにそう呟いた。

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