第44話

それに何気に傷ついている自分。マジで恥ずかしいんだけど。




ネカノなんてありえないなんて思ってるくせに。実際に意識されてないと傷ついちゃってるなんて謎すぎ。




「MAMEも似たようなもんだろ。恋愛してたらここに来ないくせに。」


「私は恋愛してても来るよ絶対!」


「なにその変な宣言。」




正直、恋愛なんてしてたらゲームする時間なんてないと思う。コンビニに行くのすら惜しくなるほど時間のかかるゲームだからしょうがないよな。



相手が同じゲームでもしてない限り、相手がいるような人だったらこのゲームをするなんて不可能だ。




トライブメンバーだって、KOKIさんはもちろん、MATUももちろんMAMEも俺も、恋愛してる相手なんているはずがない。KURIさんなんてこの間彼女が欲しいってVCで叫んでたくらいだし。




そう考えてみてちょっと空しくなった。寂しいやつらの寄せ集めか、ここは。





「あの、さ。」


「ん?」



だからなのかもしれない。ここで寂しくゲームをしてる相手のいない同士、ちょっとした意見が聞ければと思ったのは。



このゲームで唯一の女であるMAMEに聞けば、見ないようにしていた罪悪感から解放されるかもしれない、そう思ったのかも。



それとも、俺に相手がいるかもってにおわせれば、少しは意識するかも?なんて馬鹿なことを思ったのか。

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