第42話

そう感じてる自分にびっくりした。俺ってMAMEともっと親しくなりたいとか思ってんだろうか。



きっとこのゲームに飽きたら話すこともなくなるんだろうな。そう思いながらもこの関係が持続できればいいとどこかでそう思ってる。




「この間、親に怒られてさ。」


「なんて?」


「……EGGやりすぎって。」


「ブッ!」


「笑うとこじゃなくない?」




めちゃめちゃ気にしてるから、どんな重い内容かと思いきや。結構ふつーな感じ。そりゃ、ゲームやりすぎてたら怒られるだろ。でも、MAMEと俺の親から怒られる理由が一緒ってのがやけにツボる。




「俺と同じ理由で怒られてんじゃん。」


「今度全教科90点以上取らないと取り上げるって言われた?」


「……それは言われてない。」




全教科って。俺には一教科だって無理かも。




「つかMAMEって頭いいんだな。」


「まーね。」


「そこは謙遜しろよ。」


「ふふっ。」




放課後から夜まで、土日祝日はほぼ一日EGG三昧。俺とMAMEはほぼ同じような生活をしているというのに、この差はなんだ?



俺は全教科60点取れればいい方だ。調子が良くて70点台。90とか取ったら母さんの小言が一切なくなるだろうな。



「すげーな。取れんの?90台。」


「まぁ。」



なかなかなことなのにすげー軽く言ってね?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る