第40話
悩んでもどうにもならず、結論は出ないまま。それが2日経ち、1週間経つと、考える、というのにも慣れてきていた。
そしてそれが2週間になった頃、河合ゆずの告白のことはもはや考えなくなっていた。
河合ゆずと話すこともなく、目も合わせることのない生活をまた続けていくうち、あれは夢だったんじゃないか?という考えの方が強くなっていたからだ。
彼女も何も言ってこないし、電話番号もメッセージIDも交換してない。俺から話しかけるのもなんか違う気がするし。
そんなことをごちゃごちゃ考えてたら、俺の残念な脳みそがパンクしたんだと思う。
はじめの2、3日はEGGすら手につかなかったけど、もう今は元の生活に戻っていた。
MAMEとひたすらVCしながら採取、ブリーディング、建築。MAMEの失敗を可愛いなと思いつつもサポートする。そんな毎日。
「MAME。」
「……。」
「MAME?」
「……。」
そんな時だ。最近、MAMEの様子がおかしかった。VCでも心ここにあらず、といった感じ。今も名前を呼んでも聞こえてないみたいで。
単純に離席かと思ったけど、MAMEが俺と2人きりでVCをしている時に黙って離席したことはないからそれは違うと思う。それに、後ろで時折聞こえるちょっとした生活音は聞こえる。
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