第39話

分かってるさ。単純な話だ。



好きなら付き合えばいい。少しでも好意があればそうするべきだ。



別に好きじゃなくても付き合ってみるのもありだ。あんな美人に告白されることなんて人生でないんだろうから、経験としてもありだろ。



なんて、強がってみるけど。



正直よく分からなかった。




河合ゆずは確かに可愛い。性格も良さそうだし、付き合ったらそりゃ最高だろう。



それに俺は、別にMAMEと付き合ってるわけじゃないし、ネトゲでしか話さない奴を好きかというとそうじゃないと思う。



この告白、俺にとっては最高のチャンスだ。


だけどなぜ俺?という疑問が全く晴れない。




考えてみてとは言われたけど、結局いつくらいに返事をすればいいんだ?何よりまだ、罰ゲームという最悪のシナリオは捨てきれてない。



それに、河合ゆずが俺を好きになる要素は?



まったくないだろ!



ほぼ話したことがないはずだ。授業で話すことはあっても、個人レベルで会話したことは皆無だから。




俺の容姿が好み?ありえないね。別に不細工ではないだろうが、河合ゆずに告白して振られたと噂の奴らに比べればひどいもんだった。



しかもEGGオタクで、暇さえあればログインしてるし。運動も勉強も平凡もいいところ。



あれ。自分で言ってて空しくなったな。

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