第17話
「あ、俺、メシ。」
「りょうかーい。」
MATUが気まずくなったのか、それだけを言い残してVCを出て行った。心なしか、KURIさんがクスリと笑った気がする。
「はぁ。」
「なに。またMATUがやらかしてた?」
「あ、いや、はい。」
「ははは。ごめんなー?」
MATUとKURIさんは、このトライブに入る前からの知り合いらしい。別ゲーで知り合ってずっとタッグを組んでいたいわゆる戦友。
リアルでもオフ会みたいな感じで会ってるらしいし、住んでる場所も近いみたいだ。
別に、ゲーム以外でつながりがあるわけでもないのに、年齢のせいかMATUはKURIさんに頭が上がらない。
そしてKURIさんは、MATUの操縦の仕方をきちんと分かった上で行動している節がある。
さっきも、KURIさんが提案したらMATUが断れないのを分かった上で提案してくれたんだと思う。
「いや、KURIさんが謝ることじゃないっすよ。」
「うーん。一応付き合い長いしなー。今までのゲームとは違ってこれはチーム戦なんだから、協調性は学べって普段から言ってんだけどな。あいつ性格悪いから治んないわ。」
KURIさんがものすごい毒を吐いてる。しかもきっと笑顔で。俺もMAMEもなんて言ったらいいのか。でも、あいつが性格悪い、ってのには賛同するわ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます