第12話
だけど俺の中のMAMEと河合ゆずは、合致しない。
読書が趣味のお嬢様がネトゲなんかにハマるわけないし。
別にネトゲが悪いとは思わないけど、なんとなく、“まとも”な奴等から見ればやっぱ下に見ちまってるとこあるよな。
普通に、ネトゲが趣味でーす!なんて言ってる女、変わってると思うし。そしてそれが男ならもっと悪い。
あ、こいつ、ゲームオタクか。その一言で片付けられちまう。
「まず木ね。」
「了解です。MATUさん。」
自分が行くわけでもないのに、MATUがMAMEに命令している。
フィールドには、木や石がごろごろある。木が欲しいなら木を採取することに長けた恐竜で木を攻撃すれば、道具で叩くよりも沢山手に入れることができる。
俺たちがいるサーバーは、このゲームを作った会社が運営している公式サーバーで、リアルさを求めて採取量は少ない。
週末に来る採取量倍率変動イベントの時以外だと、ただ木を取るだけでもかなり時間がかかる。
木は他の素材と加工すれば火薬になる。そして火薬は弾や爆弾になって、村を守るのに役立つというわけだ。
MATUは、よほどのことがない限り採取をしない。
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